ギャッベとキリム

ギャッベもキリムも古い時代に中央アジアから中近東にかけての移動をしながら生活をしていた遊牧民たちが作り出しました。
ギャッベもキリムも誕生した地域は近いのですが、それを作り出した遊牧民の種族は違います。
そのせいか、織り方も模様も全く違うものになっています。
今では伝統工芸品的な見方もされていますが、本来は遊牧民たちの生活には欠かせない家財道具の一つなのです。

ギャッベ(gabbeh)

ギャッベとはイランの遊牧民カシュガイ族やルリ族に伝わる草木染めの絨毯のことです。
ギャッベの意味はペルシャ語で「粗い」という意味で、山岳地帯を遊牧しながら生活をしている彼らは羊の毛を使い織り上げ、テントの下に敷いて硬い地面から体を守り、また寝床としても使われてきました。

もともとギャッベは遊牧民たちの生活の道具の一つであって、織りが粗く重いのが特徴で、あまり商業的には流通の対象とはならなかったようですが、近年ギャッベの素朴な風合いや遊牧民の生活から出た伝統的な文様が注目され、インテリアとしてとても人気が出てきています。

素材はウール100%

素材は羊から刈り取った羊毛から紡がれた太めの糸で、その羊の毛は直毛ということもあり織り上げた後でも縮みにくいという特徴も持っています。
また脂質が多く汚れにくいのも特徴の一つです。
羊毛は調湿作用があり、常に室内を一定の環境に保ってくれます。

それを彼らの遊牧の地から取れる草木や花などで染める草木染めでカラフルな色に染められています。
そうして染められた糸を縦糸に結びつけカットします。
このようにひと結びひと結び手結び(ハンドノッテッド)で織られていくのでとても時間がかかります。

とても素朴なデザインが特徴的

デザインは同じイランで織られているペルシャ絨毯のような緻密で繊細な文様ではなく、太い糸で粗く織られるためシンプルで幾何学的な色面で構成されたものが多く、またその色面の中に生活の中で見られる羊、ヤギや草木などの動植物をシンプルなアイコンのように織り込まれているものが多く見受けられます。

ギャッベの持つ色彩は、ギャッベの織り手であるカシュガイ族やルリ族の世界観や生活感が現れていると言われています。
またギャッベは一枚一枚手織りのため同じものが二枚とありません。
また伝統的なギャッベには、それを織った織子さんのサインの入ったギャッベもあります。

ギャッベは丈夫でお手入れも簡単

現在のギャッベは、かつての遊牧民の生活の道具であった頃と違って品質も向上しているようです。糸が太いということもあり、丈夫で100年くらいは持つといわれます。
普段のお手入れは日々の掃除機がけだけで十分です。

また素材の羊毛は脂質が多いということで撥水性があり、汚れにくく液体などをこぼしても拭き取るだけでOKと手入れも楽、でもコーヒーなどをこぼすとシミになる可能性があります。

キリム(kilim)


つぎはキリムです。キリムとは、中近東から中央アジアの広大な地域に住んでいる遊牧民たちが織る、カーペットのように毛足のない平織りで壁掛けや敷物として使われてきました。
地域によって呼び名が多少違うのですが、トルコ産のものが有名なため「キリム(kilim)」という呼称が一般的です。

遊牧民の生活から生まれたキリム

古くは遊牧民の女性の間で母から娘へと伝えられており、織り手の女性が日々の仕事の中の空いた時間に織っており、自由な発想で思い思いに織られているために、色やデザインにオリジナリティーがあふれ、同じものが二枚とありません。
場合によっては、その時の気分で模様が変わったり、左右対称でなくなるものもありました。
遊牧人たちにとってキリムは、日々の暮らしを豊かにする装飾品としての役割もありますが、実用的な生活用具としての役割もありました。

かつては富裕層に好まれた豪華絢爛なペルシャ絨毯と比べ、キリムは貧しい人々の使うものという認識があったようです。
しかし、19世紀~20世紀にかけてのヨーロッパやアメリカで、キリムの持つ素朴さや美しさが人々の心をとらえ、一般家庭でタペストリーやリビング、玄関のマットなどのおしゃれなインテリアとして注目されるようになったようです。

古いキリムの中には、実際に生活で使われていたものも多く、今では見られない色や模様、技術が使われているものもあります。
キリムはウールなどの天然素材に草木染めなど天然染料で染められていたのですが、近代以降、化学染料で染められたものが多くを占めるようになってきています。

…という事で

ギャッベもキリムも本来は、それぞれの遊牧民たちの家財道具の一つでした。本来なら外へは出ることはなかったのでしょうが、その素朴は風合いと生活感のある模様が、今の現代人にも受け入れられたのでしょう。

お気に入りの模様のラグを見つけたら、単に床の保護や断熱、防音などの目的ではなく、ギャッベやキリムの模様の素晴らしさやインテリア性を十分に発揮させた敷き方をしたいですね。

>>>キリム柄を現代風にアレンジ!<スミノエ ラグマット NEXTHOME SOPHIA RUG>

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