一人暮らしを始めるときにまず考えるのは、部屋のどの場所で、どう寝るかではないでしょうか。ベッドにするか、布団を敷いて寝るか、迷うところですよね。普通は本人の好みが優先されるのでしょうけど、迷ってしまう場合も多いですよね。
ベッドか布団かという問題は当然ライフスタイルの影響もあるでしょう。それも踏まえて、一人暮らしをする場合、ベッドと布団、どちらがいいのかを考えてみたいと思います。
和室は布団、洋室はベッドが基本、でも…
一人暮らしというのはあまり贅沢はいえないものです。入居した部屋がたまたま意にそぐわない場合もありますよね。ベッドで寝たいのに和室に入居してしまった、布団を敷いて寝たいのに洋室しか見つからなかったとか…。色々なケースが考えられます。
たまたま和室に入居したけどもベッドで寝たい、あるいは床がフローリングだけど布団を敷いて寝たいという方は多いと思います。生活様式の本来の姿からいえば、畳敷きの和室には布団を敷いて、フローリングの洋室ではベッドで寝るというのが自然な考え方でしょう。
布団で寝るのが一番という方、なぜ?
でも、世の中には「やっぱり布団がいい」という方もいれば、「ベッドの方が楽でいい」という方もおられます。なぜでしょうか、ちょっと考えてみました。
日中は布団を片付けるので部屋を広く使える
日本の習慣では、寝るときに押入から布団を出して敷き、朝、起きたら布団を押入に片付ける、と決まっています。狭い部屋などに住んでいるのであれば、最も妥当な考え方ではないでしょうか。
布団の上げ下げをすることで日常生活のけじめがつく
夜寝るときに布団を敷き、朝起きたときに布団を片付けることで、生活に締まりができるかもしれません。
ベッドの場合、テレビを見ながらベッドにゴロンと横になっていたらいつの間にか寝てしまった。このようなことはよくあることですからね。ダラダラした生活にならないためは布団を敷く習慣をつけたほうがいいのかもしれませんよ。
ベッドは柔らかすぎてイヤ
畳の上に布団を敷いて寝ることに慣れてしまうと、ベッドは柔らかすぎると感じる方は結構多いようです。
ベッドの硬さはマットレスによって決まります。マットレスを変えることによって、硬さは調節できるのですが、でも、布団の弾力とマットレスの弾力はちょっと違うような気もしますね。多くの敷布団には綿が使われますが、マットレスの多くはスプリングが使われますし、ウレタンのマットレスもあります。当然、横になった時の感触は違うでしょう。
干した布団は気持ちがいい
晴れた暖かい日によく干した布団で寝るのってとても気持ちがいいものです。これはベッドでは、なかなか味わえませんよね。ベッドではせいぜい干せても掛け布団です。日本の布団であれば敷布団も干せるので、ふかふかの気持ちのいい布団で寝られるのですよね。
布団は好きな場所に敷ける
布団は毎日寝るときに押し入れから出して敷くのですから、その日の気分次第で部屋のどこにでも敷くことができるというメリットがあります。ベッドではそうはいかないですよね。一度置いた場所からは、なかなか動かせないものです。
その点、布団はエアコンの風の向きとかその時の気分で、敷く場所を変えたり寝る方向を変えたりできるので、気分転換にはいいでしょうね。
やっぱりベッドがいいという方、なぜ?
新しく建てられるアパートやマンションでは畳の部屋が減ってきています。そうなると必然的にベッドになってしまうのでしょうが、それとは別にやっぱりベッドがいいという方も多くおられます。
いちいち布団の上げ下げをしなくていい
毎日、布団の上げ下げをするのって面倒くさいですよね。ベッドならその心配はなし、せいぜいシーツや掛け布団を整える程度です。
朝、寝坊をしたとかいう時にはとてもいいですよね。布団を敷きっぱなしで出かけるのって、なんとなくだらしなく感じませんか。でも、ベッドなら関係はありません。
すぐに横になれる
寝る時にいちいち布団を敷くわけではないので、寝たい時にすぐ寝ることができます。疲れた時やテレビを見たい時でも、すぐにゴロリとベッドに横になることができます。
一人暮らしの場合、ベッドがあればソファはなくても大丈夫。ソファを買えばまた場所をとってしまいます。
マットレスを変えることで寝心地が選べる
マットレスが苦手というからもおられるのですが、ベッドのメリットの一つにマットレスの柔らかさを選べるというのがあります。
マットレスにはスプリングマットレスとウレタンマットレスがあります。スプリングも寝心地や硬さによって何種類もあります。ウレタンマットレスも低反発、高反発など硬さを色々と選べるので、自分に適したマットレスを見つけることができます。
>>> スプリングマットレスに関してはこちらの記事も読まれています。
ある程度高さがあるので寝起きが楽
ベッドはベッドフレームの上にマットレスを置いて寝るのですから、ある程度の高さがあります。腰や膝に問題を抱えている方は、布団のように低い位置から起き上がるのが苦痛になる場合がありますが、ベッドのように高さがあると、ベッドから出て立ち上がるのもとても楽になりますよね。
デザインが豊富で部屋のインテリアに合わせられる
畳の上に布団を敷く場合、ベッドのようなフレームはないわけですから、部屋のインテリアを楽しむということはできないのですよね。
ベッドなら、フレームのデザインで、アンティークなベッドから現代的なシンプルモダンなデザイン、また、お姫様のようなベッドまで、自分の好みに合わせたデザインを選ぶことができます。自分自身の部屋作りの一部としてベッドを使うことができるのです。
こういう方には「布団」がおすすめ
布団にしろベッドにしろ、それぞれ魅力的なところは色々とあるわけですが、では、布団で寝るのがおすすめの方はどのような方でしょう、また、ベッドはどのような方がおすすめなのでしょうか。まずは布団から。
部屋が狭いのでなんとかしたいという方
布団は朝起きると押し入れに片付けてしまうのですから、布団が敷かれていた場所はそのまま生活スペースとなります。寝るためのスペースは考えなくてもいいということもいえるのではないでしょうか。
ベッドではこうはいきませんよね。ベッドを使うためには、部屋の中にベッドを置くスペースがどうしても必要になってきます。部屋を広く使いたいのであれば、布団が最良の選択でしょう。
いつも清潔がいいという方
寝具をいつも清潔に保つのは布団もベッドも同じことですが、マットレスと敷布団の違いは大きいでしょう。簡単に日干しができるということはマットレスにはなかなかできませんよね。
マットレスには常に湿気やダニ、カビの問題が付きまといます。その点、布団の場合は敷布団を干して入れさえすれば、湿気やダニ、カビの心配は無用ということになります。
ベッドを買うのがもったいない
ベッドの価格は上を見ればきりがありませんが、安く手に入れようと思えばそれなりの値段で手に入ります。でも、安いといってもマットレス込みならウン万円はするわけで、布団を敷いて寝られるのであればそれに越したことはありませんよね。
やはりベッドは苦手という方
布団の寝心地とマットレスの寝心地には、素材からくる根本的な違いがあります。どうしてもマットレスの柔らかさ、クッション性は肌に合わないという方は当然おられるでしょう。
こういう方には「ベッド」がおすすめ
ベッドの場合も、こういう方にはベッドがおすすめという方がおられると思いますが、どういう方にベッドが向いているのでしょうか。
万年布団になってしまう
毎日の布団の上げ下げって結構面倒に思う方もおられるでしょう。そのような方が一人暮らしをするとどうしても万年布団になりがちです。
友達が来ると、布団が邪魔なので一応は畳んでは見るけれど部屋の隅に置いておくということになってしまいます。あまり見栄えのいいものではないでしょう。このような方は一層ベッドにしてしまえばいいのではないでしょうか。
床がフローリングの部屋に住んでいる方
フローリングというのはホコリが舞い上がりやすいというのをご存知でしょうか。ホコリは床から30cm程度の高さを漂っているといいます。フローリングの床に布団を敷くと、ホコリの漂う高さに顔が来るのです。とてもホコリを吸い込みやすくなってしまうのです。
眠くなったらすぐ寝たいという方
眠くなってから、おしれを開けて布団を出して…、というのはとても苦痛ですよね。ベッドにすればすぐに横になることができます。テレビを見るのも楽でいいですよね。
押し入れがない部屋に住んでいる方
布団で寝たいのなら、押し入れは欲しいですよね。普通クローゼットがあっても奥行きがあまりないのではないでしょうか。そうなると布団を出しっぱなしということになってしまいます。
見栄えもいいものではないのでなるべく避けたいですよね。
部屋が日陰で布団が干せない
日陰てあっても風通しがいいのであれば、布団は干せるのですが、できたら日光に当てたいですよね。特に寒くなってくると日光に当てて暖かくなった布団に寝るのは格別のものがあります。
布団が干せないのであれば、湿気やダニ、カビの問題も出てくるでしょうから、一層ベッドにしたほうがいいかもしれません。その場合のベッドは通気を考えて、底板がすのこのベッドを選ぶといいのではないでしょうか。
>>> 一人暮らしのおすすめのベッドに関してはこちらの記事をどうぞ
まとめ
一人暮らしをするにあたって、ベッドで寝るか、布団を敷いて寝るか…。基本的には和室だったら布団、フローリングの洋室だったらベッド、ということになるのでしょうが、それ以上に好みの問題もあるでしょう。
布団を敷いて寝るのが好きだ、といっても万年布団になってしまうのだったら、ベッドにした方がいいでしょうね。でも、ベッドは楽ですが、気をつけないとマットレスに湿気をためることになってしまいます。ベッドも快適に使うためには気をつけることがあります。
健康のことも考えて、ベッドにするか、布団を敷いて寝た方がいいのかを決めたいですね。
>>> ベッドと布団のメリット・デメリットに関しては、こちらの記事も読まれています。
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