ラグの選び方ってむずかしいですよね。
最近では、撥水や防音、防ダニなど、他にも色々な機能を持たせたラグが存在します。着基本的なことだけでも、デザインやカラー、サイズ、素材、毛足の長さなど、ラグ選びには考える要素がたくさんあります。
ほかにもラグ選びに考慮しなければならないことはあるのですが、ここでは「パイル」について書いてみたいと思います。
ラグのパイルって?
パイルって聞いたことはありますか。パイルとは一般に「毛足」と呼ばれているものです。毛足って、ラグの見た目そのもののですよね。
毛足の長さで、見た目の雰囲気が全く違ってきます。また、手触りも違ってきます。
ラグの毛足をよく見ると、丸い輪のようになった繊維の束が、整然と並んでいるラグと、繊維の束の先端が切りそろえられているラグがあります。
丸い輪のようになったパイルを「ループパイル」。先端が切りそろえられているパイルを「カットパイル」と言います。
カットパイルの特徴

カットパイルは毛先がループのようにまとまっていないその自由さが魅力です。特に毛足の長いラグでは毛先が自由に流れることで無地のラグでも変化があり、面白い表情を見せてくれます。
カットパイルでは柔らかな肌触りやソフトな文心地も魅力で、特にマイクロファイバーなどの極細の繊維を使ったラグでは、他の素材にはない滑らかさを味わうことができます。
カットパイルの代表はシャギーラグ
シャギーラグとは毛足の長さが特に長いラグを指し、毛足の長さが25mm以上のラグをシャギーラグといいます。
ループパイルでも、毛足を長くしたシャギーラグはあるのですが、一般的にはカットパイルを使ったものがほとんどです。
シャギーラグの一番の魅力は毛足の長さからくる高級感でしょう。確かに自由な方向に流れている毛足は光が当たると複雑な陰影や光沢を店無地であるにも関わらず飽きのこない面白さがあります。長い毛足はさわり心地も最高で、高級なインテリアに囲まれた部屋に向いています。
ただ、長い毛足にも問題があります。まず毛足の長さ故にゴミやホコリが絡まったり毛足の奥に入り込んでしまうとなかなか取りにくいという自体が起こります。それに、遊び毛が出やすいのも内外毛足出るシャギーラグの欠点ということになります。
また、人の出入りの多い場所に敷くと毛足がすり切れたりヘタリによって毛足のボリューム感が失われたりします。ということで、シャギーラグは人の出入りの多い部屋や、汚れやすい部屋には向かないということがいえます。
カットパイルが向いている部屋
カットパイルは肌触りの良さが魅力で、シャギーラグのように高級感が出せるのもカットパイルのいいところです。
ただ、ループパイルのような耐久性が期待できないところから、人の出入りの多い部屋には敷かないほうがいいかもしれませんね。毛足がへたりやすくなってしまいます。
どちらかというと、応接間だとか寝室などのゴージャスに見せたい部屋やリラックスしたい部屋などに向いているのではないでしょうか。
また、カーペットのように部屋全体にしかない方が良いでしょう。
特に毛足の長いシャギーラグの上に大きな家具を置くのは厳禁です。長い毛足が台無しになってしまいますからね。
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ペットを飼っているのならカットパイル
部屋の中でイヌやネコを飼っている方は多いですよね。そのような方には、短めのカットパイルのラグがおすすめです。
ループパイルだと爪が引っかかってしまう心配があります。ケガにつながったら大変ですよね。
その点カットパイルなら、爪が引っかかる心配はありません。
毛足の長さは、好みの問題かもしれませんが、部屋の中でイヌやネコを遊ばせる場合、ラグの繊維が抜けたり、汚れたりするので、お手入れのことを考えると、毛足は短めの方が良いのではないでしょうか。
カットパイルのメンテナンス
カットパイルでもループパイルと同じですが、シャギーラグのように毛足の長いラグの場合は、髪の毛なども絡まりやすくなります。また、ゴミやホコリが毛足の奥に入り込んでしまうので、毛足の流れに逆らうように、しっかりと掃除機をかける必要があります。
ループパイルの特徴

ループパイルのラグは毛足が密に埋め込まれており、弾力性があって耐久性にも優れているという特長があります。
ループパイルは基本的に均一の高さに揃えられたパイルが並んでいるので、なめらかでスッキリした表情をしています。ただし、変化がないので無地のラグなどは面白みにかけます。
無地のラグであってもループの高さに変化をつけ、その凹凸で模様を作って無地でありながら視覚的に面白みのあるラグも存在しています。
実用面では耐久性以外にも掃除のしやすさという特徴があります。これは毛足が短く密になっているためにゴミやホコリがパイルの中に入り込みにくくなっているからで、ループパイルの最大の特徴かもしれません。
ループパイルが向いている部屋
ループパイルの耐久性や掃除のしやすさを考えれば、家の中でも家族が集まる部屋がいいでしょう。例えばリビングやダイニングなどです。
そのような部屋は家族の行き来の多い分ラグも踏まれて負担がかかります。また汚れやすい環境にあるということもいえるでしょう。ペットがいるのであればなおさらですね。汚れやすいという点では子供部屋もループパイルのラグが向いているでしょう。
ループパイルのメンテナンス
毛足が短く密集しているループパイルは、ゴミや髪の毛が絡みにくいので、掃除がしやすいのが特徴です。掃除機やコロコロなどを使えば、日常の掃除はすんでしまいます。
ただし、砂ボコリなどの小さなゴミは、毛足の中に潜り込んでしまいます。掃除機をかける場合は、毛足に逆らって、寝ている毛足を起こすようにかけると効果的です。
カット&ループパイル
ラグの中には、一枚にループパイルとカットパイルの両方が使われているラグもあります。
ループパイルとカットパイルでは、表情そのものが違うので、その違いを活かして、模様を描き出すというインテリア性の高いラグになっています。
まとめ
ラグを購入する場合、とかく色やデザインに気を取られがちになりますが、ループパイルやカットパイルのように毛足の形状にも目を向けると、ラグの選び方にも一つの方向性が見えてきます。
実用的に考えるのであればループパイル、肌触りなどの使用感で選ぶのであればカットパイルということになります。ラグを購入する際はラグを敷く目的やどのような部屋に敷くのかを考えて選んでください。