ベッドフレームを使わない、フローリングの床へのマットレスの直置きは人気があります。一人暮らしの若い人たち中心に人気のようです。マットレスの直置きはインテリアを工夫することで、とてもおしゃれな部屋にすることもできます。
でも、マットレスの直置きはメリットもあるのですが、注意しなければいけない点もあります。そこで、マットレスの直置きで快適に過ごすための方法を考えてみたいと思います。
マットレスの直置きのメリットは?
和室の場合、畳の上に直接布団を敷くというのは当たり前のことですが、フローリングの部屋の場合、マットレスを直置きするというのは、どういうメリットがあるのでしょうか。
ベッドフレームがいらない分「安上がり」
特に引っ越しを考えておられる学生や一人暮らしの会社員の方にはメリットでしょう、ベッドフレームを買う必要がないのですから。2mもあるベッドを運ぶのも大変です。新しく買うにしてもベッドのフレーム選びって、いろいろ目移りして結構迷うものですよね。
ベッドの直置きで部屋が広くなる
部屋の中で一番スペースを取るのがベッド
ベッドは部屋の中で一番面積を取る家具です。分厚いマットレスを乗せたベッドは部屋の中でも最大の存在感を感じさせます。当然、その部屋の住人には圧迫感となって感じるはずです。これが、広い部屋だったり寝室専用というのであれば問題はないでしょうが、現実はそうではありません。
ベッド上の空間が広い
マットレスの厚みは分厚くてもせいぜい30cmでしょうから、床に直置きしたマットレスに横たわってみると天井が高く感じるでしょう。起きていても部屋の空間そのものが広く感じます。
マットレスを片付けることでお部屋をより広く
和室の場合、朝起きるとまず布団を畳んで押し入れに片付けます。そうすることで、部屋を広く使うことができるのです。マットレスをその都度片付けるのは大変ですが、2つ折り、3つ折りのマットレスであれば、たたんで片付けておけます。
お部屋の模様替えもラクラク
お部屋の模様替えでベッドの移動させるのは、とても面倒な作業です。大きくて、重くて、部屋の中で向きを変えるだけでも大変です。マットレスだけなら簡単に移動できるでしょう。
赤ちゃんも安心
赤ちゃんのいる家庭の心配事として、ベッドから転落があります。大人にとってベッドってそれほど高さのあるものではないですが、赤ちゃんにとってはそうではありません。そのためにも高さのあるベッドフレームはやめて、マットレスを直置きにすれば安心なのです。
マットレス直置きのデメリット
かさばるベッドフレームがなくて、部屋が広く使えるマットレスの直置きですが、いいことばかりではありません。マットレスの直置きを始める前に、知っておいた方がいい「イマイチ」なこともあるのです。
マットレスとカビ
マットレスの一番の大敵が「カビ」です。これは直置きでもベッドフレームの場合も変わりません。カビの原因は湿気です。
原因1:汗による湿気
寝ていれば自然と汗はかくもので、一晩にかく汗の量はコップ1杯といわれています。夏はそれ以上の汗を掻くことになります。汗をかけばマットレスは濡れ、その湿気はマットレスの中にたまります。それがカビの原因になると考えられます。
原因2:結露
冷えた床の上に、湿気がたまり体温で温かくなったマットレスを直置きすると、マットレスと床の設置面に結露が生じます。特に冬は結露が発生しやすくなります。マットレスを直置きしているとどうしてもマットレス内の湿気は発散されにくく、カビが発生する原因にもなってしまいます。
床の近くはホコリが漂っています!
フローリングの床は、畳に比べ掃除しやすいのが特徴です。掃除機もかけやすく、フローリング専用のワイパーなどがあれば簡単に綺麗にすることができます。しかし、フローリングの床は畳に比べてホコリが舞い上がりやすいというのも特徴の一つです。
静かにしていても、ホコリは床から30cmほどの高さを漂うといわれています。30cmといえば、マットレスの直置きした場合の顔の高さぐらいになります。寝ている顔のあたりをホコリが漂っているのって不安なものです。
マットレスを直置きすると冬は寒い
といっても、マットレスの断熱効果は結構ありますから、床の冷たさが伝わってくるということは、よほど薄いマットレスでない限りはないでしょう。しかし暖かい空気は上に上がり、冷たい空気は床近くに漂っているのです。
底冷えのするような夜は、ある程度の高さがあった方が暖かく眠ることができます。
それでもマットレスの直置きをしたいのなら…
マットレスの直置きよりは、ベッドにした方がいいと思うのですが、どうしても直置きがいいというのであれば、その方法をいくつか挙げてみます。
湿気・カビ対策
マットレスの床への直置きは床と密着するため、ベッドよりも湿気が溜まりやすくなってしまうので、健康のためにもしっかりと対策をしておく必要があります。
マットレスを定期的に干す
晴れた日に布団を日干しするというのは誰でもすることですが、マットレスも定期的に干して湿気を抜くことが必要です。重くて外へ持ち出せないのであれば、部屋の中で立てかけ、窓を開けて風にあてるだけでもいいでしょう。
それを考えるとマットレスも一枚もののよりは二つ折り、あるいは三つ折りのマットレスが便利です。
ベッドパッドや敷きパッドを使う
マットレスにシーツをかけて使っておられる方は多いでしょうが、シーツをかけることで汚れは防げますが湿気までは防ぐことはできません。でもベッドパッドや敷きパッドであれば、マットレスの中への湿気の侵入を防ぐ効果があります。
吸湿性や速乾性の高い製品や肌触り、クッション性にこだわった製品があるので、自分に合ったベッドパッド、敷きパッドを探すことができます。
結露対策
すのこベッドを使う
結露を防ぐにはマットレスと床の間に隙間を作り、風通しを良くしておくことです。そのためにはマットレスの下にすのこベッドを敷くという手があります。
すのこといっても、ホームセンターで売られているすのこは、あくまでも水回りなどに使われているすのこのことでベッド替わりではないのですが、ベッド用のすのこは寝具として使うすのこのことで、折り畳みベッドとして販売されている場合もあります。

ジョイントマットやコルクマットを敷く
ジョイントマットやコルクマットは断熱効果があるので、その上にマットレスをおけば、結露防止に役立つでしょう。ジョインとマットもコルクマットもカッターなどでカットすることができるので、マットレスのサイズに合わせることもできます。
ホコリ対策
こまめに掃除をしましょう
これに尽きるのですが、そのためには、まず床にホコリがたまらないようにしなければダメでね。毎日掃除機がけをしましょう。ホコリの大半は繊維のクズだといわれています。衣類や寝具に使われている繊維が、ちぎれて細かくなったものがホコリになります。特に寝室はホコリが多く出やすいといいます。
寝具に使われている綿などの繊維が細かくなってホコリになるのです。また、そのホコリは床や部屋の隅に溜まるだけではなく、壁に多くくっついている脳なのです。掃除機をかける場合は床だけではなく、壁や天井にも気を配る必要があります。
空気清浄機を使う
空気清浄機を床に置くことで、浮遊しているホコリを取ることができます。ただ、空気清浄機は部屋の空気をかき混ぜていることにもなるので、日頃の掃除機がけや窓を開けての空気の入れ替えは必要でしょう。
まとめ
ベッドを置くことでの部屋の狭苦しさ、圧迫感を解消する一つの方法がマットレスの直置きですが、その部屋はあなただけのくつろぎのスペースでもあります。単にマットレスを直置きするだけではなく、お部屋のコーディネートも含めて考えてみてはいかがでしょうか。
また、ベッドフレームを使わないのが、空間を広く使いたいのであれば、ローベッドという脚のない低いタイプのベッドを使うという方法もあります。より居心地のいい部屋にする選択肢はいろいろとあるようです。
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