ベッドの購入をお考えの方で、「畳ベッド」ってどうだろう?と思っておられる方も多いと思います。畳ベッドはベッドの床板の上に、マットレスではなく畳を敷いたベッドのことをいいます。
和室の部屋に寝る時と同じように、畳ベッドの上にも敷布団を敷いて寝ることになります。畳ベッドは腰痛にいいとか寝起きが楽とか、逆にカビが生えやすいともいわれたりしていますが、そこのところはどうなんでしょうか。
畳ベッドにするとどのようなメリットがあるのでしょうね?あるいはデメリットは?そこのところをちょっと調べてみました。その前に、畳ベッドはどのような方々に人気なのでしょう。
畳ベッドはこんな方におすすめ!
畳ベッドは腰痛のある人にいい!?
腰痛があるから畳ベッドを選ぶという方は結構おられます。なぜ、腰痛のある人に畳ベッドがいいのでしょうか。
柔らかいマットレスに寝ると、体がマットレスに沈み込んでしまいます。特に沈み込むのが、体の中でも特に重い腰のあたりで、その中でもおしりが一番沈み込んでしまいます。
おしりが沈み込んでしまうと、それを支えようとして腰に負担がかかってしまうというわけなのです。また、腰のあたりが沈み込んでしまうと寝返りも打ちづらくなってしまい、余計に体に負担がかかってしまうことになります。
その点、畳ベッドは硬いので腰が沈み込むことがなく、寝返りも打ちやすいということで、腰への負担がやわらかいマットレスに比べ、硬い畳ベッドが向いているということになるのです。
とはいっても、畳ベッドに寝れば腰痛が治るということではないのですが、腰への負担が和らぐという方は多いようです。
畳の上に布団を敷いて寝たい方
子供の頃から和室に布団を敷いて寝ていると、どうしてもマットレスのベッドは抵抗があるという方がおられます。
畳ベッドだとどうしても畳の硬さや感触が注目されてしまいますが、畳の上に敷く綿の入った和布団の感触もなかなか魅力があります。
しかし、最近は洋室だけしかない間取りの家も多くなりました。そのような環境で畳の上に寝たいのであれば、畳ベッドはもってこいのベッドです。
和洋折衷という言葉がありますが、洋の中に和のテイストを持ってくるのも、なかなか味のあるものではないでしょうか。
和室だけどベッドで寝たい方
和室であれば、直接畳の上に布団を敷いて寝ればいいのですが、いろいろな事情でベッドを導入したい場合もあります。例えば、膝が悪くて布団から起きて立ち上がるのが辛い場合や、床に近いところで寝ているとホコリなどを吸い込むことが心配と言った場合があります。
膝が悪い場合、床から立ち上がることを考えれば、高さのあるベッドだと膝への負担も相当軽くなるでしょう。単に高さだけであれば、普通のベッドでもいいようですが、やはり和室には和のベッドということで畳ベッドが合うでしょうね。
…ということで、畳ベッドがどのような方に好まれているか、その代表的なメリットを挙げてみましたが、畳ベッドのメリットはまだまだあるので、それをみていきたいと思います。
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畳ベッドのメリット
1. 畳の香りがいい。
畳の香りっていいものですね。特に新しい青い畳の香りは最高です。畳の香りは畳表に使われている「い草」の香りなのですが、い草はフレグランスなどにも使われていて、癒しの効果があると言われています。
2. 布団を片付ければ畳のスペースになる。
マンションの間取りなどで、リビングの一角を一段高くして畳敷きにした部屋を「小上がり」と言いますが、畳ベッドから布団を片付けてしまえば、そのスーペースを小上がりのように使うことができます。畳の上に小さな座卓を置けば、畳ベッドに座ってお茶を楽しむこともできますよね。
3. 布団が干せる
普通のベッドを使っている皆さんも布団は時々日光に当てて干しておられるでしょう。でもマットレスはどうでしょうか。シングルサイズのマットレスでも、持ち上げて外に出すというのは一苦労で、一度ベッドにセットしたらそのままにしていませんか?
でも、畳ベッドなら掛け布団だけではなく、敷き布団も干すことができるので、いつも爽やかに寝ることができます。
4. 寝床の硬さが調節できる。
ちょっと変な表現ですが、もちろん畳の硬さが変えられるというのではありません。和室の畳の上に寝る場合でも、直接敷布団を敷く場合もあるでしょうが、薄手のマットレスを敷布団の下に敷きませんか。そのマットレスの厚さで寝床の固さを調節できるということなのです。また、敷布団でも自分の好みにあった固さを選ぶことができますが、マットレスの暑さや材質でも硬さを調節することができます。
和室の布団寝から畳ベッドに変えた場合
単に畳ベッド自体のメリットだけではなく、床の上に直接布団を敷いて寝ることから畳ベッドに変える事のメリットもあります。
5. フローリングに布団を敷くよりいい。
和室ではなくフローリングの上に直接布団を敷いて寝ておられる方もいるでしょう。
フローリングは畳以上に硬いので、マットレスを敷かないと固すぎて寝られなくなってしまいます。それだけではなく、冬などは床からの冷えを直接感じることになってしまいます。マットレスの厚さ次第では、下からの冷えは防げるかもしれませんが、フローリングのすぐ上を漂う冷えた空気までは防ぐことはできません。
6. 布団の上げ下げにかがまなくていい。
これは、足腰に不安を抱えている方に言えることですが、床に布団を敷いていると、布団の上げ下げの時の立ったりしゃがんだりがとても負担になるでしょう。畳ベッドであれば、しゃがむことなく立った状態で布団をたたみ、かたずけたり出したりができるようになります。
7. ホコリを避けられる
部屋の中のホコリは、静かにしていても床から30cmほどのところを漂っていると言われます。床に直接布団を敷いて寝るということは、鼻や口から直接ホコリを吸い込んでいるということになります。そう考えるとゾッとしてしまいますね。ですからある程度高さのある畳ベッドはその心配が少ないのです。
畳ベッドのデメリット
畳ベッドにはデメリットも存在します。と言っても、そこにはベッド特有のデメリットもあるのですが、中にはメリットの裏返しのようなデメリットもあります。
しかし、ご心配なく、これらのデメリットは、簡単に克服できるものばかりです。
布団の上げ下げが面倒。
メリットとしては高さがあるので、床に直接布団を敷くことから比べると、布団の上げ下げが楽になることが挙げられるのですが、布団の上げ下げそのものが面倒ということもいえるのです。洋式のベッドであれば布団は敷きっぱなし、朝起きた時にめくれた毛布や掛け布団を直すだけで済んでしまいますからね。
畳ベッドは畳敷きの和室と同じ、起きているときは布団をかたずけて起きましょう。布団をずっと敷きっぱなしにすることを「万年床」といいますが、万年床はカビやダニの原因になり、とても不潔になってしまいます。
畳の裏にカビが生えるのが心配。
ベッドを使う上で、マットレスに湿気がたまりカビが生えることを心配される方が多くおられますが、これは畳ベッドも同じことで、湿気によってカビが生えることがあります。
これを防ぐには、時々畳を外して風に当て、いつも乾燥した状態にしておくことになります。ただし、畳を日光に当ててしまうと焼けてしまうのでご注意!
畳下のスペースの湿気が心配。
ベッドの下に湿気が溜まるとカビの原因になってしまい、健康にもよくないですよね。マットレスの場合、かいた寝汗がマットレスに侵入し下に抜けるため、換気が悪いとベッドの下に湿気が溜まってしまい、マットレスの裏にカビが生える原因になってしまいます。そのためベッドの床板はすのこになっているものが多いのです。
畳ベッドの床板もすのこが多いのですが、畳自体は、マットレスのように通気性ほとんどないので、マットレスほど湿気はたまりません。また、畳ベッドの場合は、畳の上に布団を敷いているので、日々の布団の上げ下げをきっちりとしていれば、畳ベッドはマットレスベッドよりも湿気に強いということが言えます。
畳下にホコリが溜まる。
畳ベッドの下に埃が溜まるのは、畳ベッドに限ったことではありませんよね。ベッドの下って吹き溜まりのようにホコリがたまってしまいます。ベッドの下に使わないものを放り込んでおくと、ホコリまみれになってしまいます。そうさせないためには、こまめに掃除機をかけるしかありません。
でも、これから畳ベッドの購入を検討しておられるのであれば、収納タイプの畳ベッドをお勧めします。これは、畳の下が収納スペースになっているので、ホコリの入る余地はありません。
畳の匂いが苦手なに人には向かない。
一般的には畳の香り(匂いではなく)、特に新しい畳の香りは日本人にとっていい香りの一つに例えられますが、中には苦手な方も結構おられるようです。中には気分が悪くなったり、体調不良になったりする方もおられるようです。
マンションなどでも和室のない間取りが多くあるので、生まれてから和室で生活をしたことのない方は、畳の匂いに慣れていないのかもしれません。和室があっても畳がある程度古くなると香りが弱まってしまったりもします。新しい畳の匂いはどうも消すことが難しいようなので、畳の匂いが苦手な人には畳ベッドを進めないほうがいいかもしれませんね。
畳は日に当たると焼ける。
畳は新しいうちは青々としていますが、時が経つにつれて茶色く変色してしまいます。これは日光の当たらない北向きの部屋でも、光が当たれば起こってしまう現象です。畳の上に家具などを置いていると、その下だけまだ青さが残っている場合もありますよね。畳が茶色くなったとしても、畳自体が劣化しているわけではないようです。
い草に含まれる葉緑素が紫外線の影響で変質してしまうのが原因のようです。畳ベッドの畳はカビ対策として、時々は屋外で干した方がいいのですが、日光に直接当てずに陰干しをするようにしましょう。
畳ベッドの分部屋が狭くなってしまう
ベッドは部屋の中で一番スペースを取る家具です。和室の床に直接布団を敷いて寝ておられたのでしたら、畳ベッドを置くことで部屋が狭く感じてしまうかもしれません。でも、畳ベッドは使わないときには布団を片付けて置くというのが原則です。布団をあげてしまえば、そこは畳の間ということになります。
1畳ほどのスペースですが、その畳の間の使い方を考えてはいかがでしょうか。疲れたときにゴロゴロするのもいいですね。フローリングの上ではゴロゴロするのは抵抗があるでしょう。小さなテーブルを置いてお茶を飲むこともできます。畳ベッドは寝るとき以外でも役に立てることができるベッドなのです。
ベッドで寝るか布団を敷いて寝るか、迷っている方はこちらの記事もお読みください。
まとめ
畳ベッドのメリットとデメリットを見てきましたが、布団の上げ下げや畳の匂いなど、人によって見方の分かれる場合もあるように感じます。
でも、全体を見れば畳ベッドを使うメリットはありそうですね。畳ベッドを購入される方は、くれぐれも万年床にならないように気をつけましょう。
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