レザーベッドはベッドのフレームやヘッドボードを革張りにしベッドのことで、見た目に高級感があり、贅沢な寝心地を味わえるベッドです。
一般に家具などに使われる革は牛革が多く用いられるのですが、やはり本革は「高い」「汚したらお手入れが大変」などと考えてしまいます。
でもベッドに使われているレザーは本革以外の人工皮革がほとんどなのです。
コストの問題もあるのですが、最近の人工皮革の質感は天然皮革とほとんど変わらなく、手触りなどはとってもソフトで天然皮革を上回るようになってきました。
それにお手入れも簡単。
でも、人工皮革ってどのような素材なのでしょうか。
ちょっと調べてみました。
目次:Contents
合成皮革と人工(人造)皮革
人工皮革とは天然皮革に似せて作られた人工の素材です。人工皮革の中には合成皮革と人工皮革があります。
欧米では人工皮革は合成皮革の一種という分類されているようですが、日本では目的や構造の違いから分けて考えられているようです。
また、合成皮革、人工皮革のことをフェイクレザーとも呼びます。
見た目だけではどこが違うのか、なかなかわかりにくいのですが、どこが どのように違うのでしょうか。
合成皮革
ベースとなる基布に布地に樹脂をコーティングし、表面のみを型押しで天然の革らしく見せたもの。
合皮とも呼ばれていて、ソファーや車のシートなどに使われています。
裏返すと基布に使われる布が見えます。
人工皮革
基布にマイクロファイバーの不織布を用いたもので、不織布に合成樹脂を染み込ませて作られています。
表面に合成樹脂をコーティングする場合もあります。
合成皮革に比べ、表面だけではなく感触や構造も天然の革に似ていて、スエードなどのように起毛させることもできます。
衣類や靴などに使われています。
ジーンズの腰についているラベルも人工皮革なのです。
PVC、PUとは?
革製品のカタログなどを見ていると、素材のところに「PVC」あるいは「PU」と書かれているのを見ます。
一体何のことでしょうか。
PVCレザー
Polyvinyl chloride(ポリビニールクロライド)。
合成皮革の一種で基布の上のコーティング材に塩化ビニールを使っています。
後述のPUと比べて表面が硬くなめらか、また安価で多くの製品で使われています。
お手入れもしやすくカラフルな色が多くあります。
PUレザー
Polyurethane(ポリウレタン)。
PVCよりも見た目や肌触りが本革に近く、柔らかくしなやかな風合いが特徴で、合成皮革としてはPVCよりも高価です。
しなやかさを生かし、カーブが特徴的なソファーなどに使われています。
合成皮革の中でこのPUレザーのみをフェイクレザーと呼ぶ場合もあります。
合成皮革のメリットとデメリット
合成皮革が使われるのは単位コストの面だけではなく、カラーや種類が豊富で製品の質が安定している。
加工がしやすい。
耐水性があり汚れに強くメンテナンスが楽。
など、メリットはたくさんあります。
では、デメリットとしては、
合成皮革は塩ビやウレタンなどの樹脂を使っているために、長年使っていると劣化を起こし、本革のように使えば使うほど味わいが出る、というわけにはいきません。
また樹脂なので熱に弱いなどのデメリットがあります。
まとめ
手入れをしながらでも大事に使い続けたいのであれば、多少高くついても本革が優れています。
長年使い続けた本革の製品はとても愛着がわくものです。
でも合成皮革も捨てたものではありません。
今時、本物だ偽者だなどと言っていられる時代ではありません。
合成皮革のいいところを認めれば、あなたのお気に入りの製品が見つかるかもしれませんよ。